短調ってなんぞや?

【短調は半音が多いか、について】

「短調とは半音が多いものをいうの?」という質問をもらったことがあるので、ここに短調とは何か、という点について簡単にまとめておこうと思います。


【短調の種類】

まず、クラシック音楽において、短調には3種類あります。自然短音階、和声短音階、旋律短音階の三つです。 まず、ハ短調の場合で考えてみましょう。わかりやすく同音の長音階(=同主調)から短調を作ってみます。ハ短調の同主調、ハ長調(シャープやフラットが全くついていない調)で考えると、そこから、三つから一つのフラットをつけると短調になります。数は、自然短音階は三つ、和声短音階は二つ、旋律短音階の場合はちょっと複雑で上に向かっていくときと下降するときで数が変わります。 ただしこれはハ短調の場合だけであり、他の調の場合、例えば元々同主調ではたくさんのフラットがついている場合などで、短調になるとそのフラットがとれる場合もあります。(正しくはナチュラルをつける)


【音階は音と音の間の幅で決まる】

えー、なんじゃそりゃー!と思った方!大丈夫ここから詳しく説明していきます。 どうして臨時記号が取れたりついたりするのか、と言うと、私たちの耳は、なぜある音階は長調に聞こえ、なぜ別な音階は短調に聞こえるのですが、それは、音と音の間の幅の並びが違うことを聞き分けているからです。


【全音と半音】

ここで、音と音の間の幅、の話を少しします。ピアノの鍵盤をイメージしてください。ピアノは平均律と言って、音の周波数を12に均等に分けて、それを一つ一つ鍵盤に当てはめ音が出るように作られています。(1オクターブ内に十二個の鍵盤があります。)



したがって、ピアノの鍵盤は白と黒がありますが、これは演奏をする際の機能的な役割を示しているに過ぎず、物理学的には鍵盤の黒と白には全く違いがありません。それで、その十二個に分けた音の幅一つ一つを半音(または短二度)と言います。半音と半音を二つ合わせると全音(長二度)です。


ドの鍵盤とレの鍵盤はどちらも白で、ドとレの間には黒い鍵盤がありますよね。と言うことは、半音の音の幅が二つあるので、ドとレの音の幅の関係は全音です。ピアノのミとファの鍵盤をイメージしてください。ミとファの間には黒鍵がないので、これは半音です。ミとファの関係を全音にするには、例えばファにシャープをつける(ファの右隣の黒鍵を弾く)、またはミにフラットをつける(ミの左隣の黒鍵を弾く)、との音の幅は全音になります。


【長音階と短音階の音の幅の配列】

音階において、シャープやフラット、またはナチュラルの機能は、この音と音の幅、を変えるためにあります。したがって、シャープやフラットが増えたからと言って単純に半音が増えるわけではありません。

長音階は音と音の幅の並びが、 全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音、 という配列でできています。 短音階を見てみましょう。 まず、一番使われる和声短音階は、音の幅の並びが、 全音、半音、全音、全音、半音、増二度(単音が三つ分繋がったもの)、半音、 と言う配列になりまして、単音のところが三つになるので、確かに長調より半音のところが一つ増えるのですが、

ただ、自然短音階の場合は、その配列が、 全音、半音、全音、全音、半音、全音、全音、 と半音の場所が変わっただけで、増えてはいません。 さらに、旋律的短音階では、上りの方が、 全音、半音、全音、全音、全音、全音、半音、 旋律的短音階の下りが(高い音から低い方への音の並びとして書きますね) 全音、全音、半音、全音、全音、半音、全音、 つまりこちらも、半音の部分は二つだけ。したがって、単純に、「短調に半音が多い」と言うわけではありません。そもそも、1オクターブが半音という単位で12に切られていて、1オクターブの中には七つの音階で使う音しかないので、金太郎飴を7人で切り分ける、というイメージをしてもらうといいかと思うのですが、どこかを短くしたら絶対どこかが長くなります。

とにかくこの配列に基づいて曲が作られると、人間は長調だったら楽しそう、短調だったら悲しそう、と感じるんですね。(ロマン派以降の西洋音楽の話をしています。中世はまた違う音階があったし、アジアなどさまざまな民族音楽はこれとはまた全然違う音階を持っています。)非常に不思議で面白いですよね!このような、音を聞いて感情を彷彿させる、この神から与えられたような音の力を発見したその昔のヨーロッパの作曲家たちにいつも感謝しつつクラシック音楽を日々しております。以上長文失礼致しました!

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